SE/システムエンジニアとして大切な10のこととは?

概要

気がつくとSEとして10年を超える会社員人生を過ごしていたので、
そんな10年を振り返って仕事を進める上で大切と思える10のことをまとめてみた。
具体的な知識/技術ではなく敢えてSE/システムエンジニアとしての行動というより普遍的な内容に絞って記載。
忙しさで忘れないための備忘録と定期的に思い出し/更新して自分への戒めとするための記事にしたい。
行動することの重要性を忘れないよう、いつでも行動に移すための具体的な行動も記載。

10年という経験を通したノウハウとして書いているので書籍とは違った生の声として誰かの役に立てばと思う。

SEとして大切な10のこと

  • 仕事は人との関わりであることを知る
  • 人との調整ごとは早めに行動する
  • プログラムを学ぶ
  • いつも目的意識を持つ
  • チーム全体としての生産性を考える
  • 今やるべきことは未来からの逆算で決める
  • 勉強する習慣を身につける
  • 時間の重要性を意識する
  • できるだけ経験し失敗する
  • 変化は当たり前と考える

仕事は人との関わりであることを知る

仕事である以上、1人で完結することはあり得ない。少なくとも仕事に対する対価をもらうお客さんはいるはずで、お客さん以外にもお客さんのお客さん(いわゆるエンドユーザー)や上司/チームメンバや他社のメンバなど様々な人との関わり合いで成り立っていることを認識する。つまり、技術力/論理的思考といった技術面のスキルだけではなく、相手の立場に立ち感情/共感といった心の部分にも働きかけることができるスキルも大切になる。それらはコミュニケーション力や人間力を磨くことによって培われる。
アウトプット(成果)の観点から見ると、世界一/日本一というトップクラスの技術力を持つ一部のスペシャリストを除くと、技術面の個人的スキルでの成果には限界があり、他者と協力して出した成果の方が大きくなることが多い。私も含め大多数の人はスペシャリストなるには非常にハードルが高く、すると自然と他者との協力による成果で仕事をすることになる。(ただし、他者の協力を得るためにはある程度個人の技術スキルに基づた信頼関係が必要)

〇明日からできる具体的な行動

  • 身だしなみに気を付ける/元気に挨拶をする
  • 1日1回雑談をする
  • たくさんの人に話をして普段から仕事に巻き込んでおく
  • つまらない雑用こそ大切に。小さな実績/小さな信頼を積み重ねる

人との調整ごとは早めに行動する

仕事は人との関わりである以上、必ず人の仕事を手伝う/または人に仕事を依頼する場面がある。10年仕事をしていると自分でできる仕事は大抵自分さえ頑張ればなんとかなる。問題になるのは、仕事をお願いしていた人が思った通りに動いてくれない時。そのため、人に仕事を依頼する上で大切なのは借りは作らずできるだけたくさんの貸しを作っておくこと、また出来る限り早く依頼することが重要。
こういった調整ごとは先手先手で対処すれば、本来それほど難しい問題とならないことがほとんどで、依頼が遅れて後手になるほど条件が厳しくなる。

〇明日からできる具体的な行動

  • 普段からたくさんの貸しを作れるよう誰かのために行動する
  • 遅くても2週間後の見据えた計画を立てる
  • 普段から良好な関係が築けるようコミュニケーションを大切にする

プログラムを学ぶ

どんなに大きなシステムになっても行き着く先はプログラム。例え、ノーコードやパッケージソフトであっても、プログラム工程を外注先に丸投げしていても、どのようにプログラムされているかを理解することは重要。特に大規模になればなるほど性能部分や他システムとの連携部など、コアになる部分で問題が発生することがあり、その部分の解決にはプログラムはなぜ動くのかという根本的な理解が必要。
プログラムを知ることで技術者としての誇り/自信を持つことができる。

〇明日からできる具体的な行動

  • 自分の手を動かしてプログラムを書いてみる
  • 常に自分だったらどうプログラムするかをイメージする
  • 流行りの本もいいが昔からあるいわゆる名書を読む

いつも目的意識を持つ

10年間仕事していても華やか瞬間は一瞬。思い返しても数回程度。過ごしてきた時間の大部分は単調な作業、繰り返し作業となる。それらを意識した上で、この作業は最終的にどんな目的達成のために行っているかを理解することで、単調な作業でも作業効率や細部の作業品質が変わってくる。
つまらない仕事と愚痴る前に、目の前の仕事がどういうもので、何を目指し、今どういう状況であるかということを見極めて、自分自身で考え、必要であれば変えていくという意識が大切。
いわゆる「3人のレンガ職人」。レンガを積む仕事は、ただ積んでいるだけなのか?それとも大聖堂の一部を作っているのか?を意識するのとしないのでは積み上げたレンガに大きな品質の違いが出ることがある。
目の前のプログラムはただ文字を解析するだけなのか、実は世界を支える重要なシステムの一部なのかを意識するのは非常に重要。
人間は、自然と不要なものは意識しない脳になっているため、目的を理解して初めて意識できることが多い。

〇明日からできる具体的な行動

  • 作業を始める前に本来の目的を把握する
  • 仕事の全体を俯瞰して理解する
  • 全体を理解した上で自分の作業がどのような影響を与えるか考える

チーム全体としての生産性を考える

自分がたとえどんなに仕事の天才だとしてもできる作業は1人分(多くて1.5人分とか)。それ以上の成果を出すには自分で極端に無理をするかメンバにお願いする必要がある。メンバにお願いする時、メンバに対し威圧的な態度や仕事の責任として作業を押し付けて無理やりやらせることをしない。メンバの生産性を最大限に引き出すためは、同じ目標に向かってメンバ自ら行動してもらう事が重要になる。

〇明日からできる具体的な行動

  • メンバのモチベーションを考えて行動する
  • メンバと目的を共有する場を繰り返し作る
  • 作業をお願いするときは意志決定の過程を含め話しをする

今やるべきことは未来からの逆算で決める

目的意識のところでも書いたように、人間の脳は不要なものは無視するように出来ている。今の仕事を今後の自分にどれだけ活かせるかは、自分が将来どこに向かっているかを意識することが重要。そのために自分の軸/仕事に対する価値観を早めに認識し、その未来に向かって今の自分が何をすべきかを考え行動する。

〇明日からできる具体的な行動

  • 自分の3年後をイメージする
  • 3年後に向かって1年間の目標を立てる
  • 1年間の目標から今日からできる具体的な行動を書きだし行動する

勉強する習慣を身につける

SEという仕事は、技術の進歩が速いと言われる業界、また時代の流行りもあり生涯1つの専門性、1つの業務知識だけでやり遂げられることは不可能と思える。結局、その時その時にあった技術/業務を学べるよう勉強する習慣をつけておく必要がある。

〇明日からできる具体的な行動

  • 1日または1週間に〇時間と決めて勉強する時間を習慣化する
  • 自分の興味の延長で勉強することが一番習慣化しやすいため興味のある分野を見つける
  • 定期的に本屋に通うなど新しい技術に触れる機会を増やす

時間の重要性を意識する

10年は長いようであっという間。10年間の時間の使い方で今後10年分の給料は稼げる可能性はあるが、時間は絶対に戻せない。
お金のために時間を使うのでなく、時間のためにお金を使う価値観にシフトする
人生には必ず終わりがありそれまでの日数と1日24時間しかないことは決まっている。時間を何に投資するかを考え行動する。

〇明日からできる具体的な行動

  • 自分自身にアポを取り自己成長など有効に使う時間を意識的に確保する
  • 言われた作業を単調にこなすだけのために時間を使わない
  • やらないという選択肢も視野に入れる

できるだけ経験し失敗する

勉強は大切だが10勉強するより1回経験する方が圧倒的に身に付くことが多い。
何事も経験するチャンスがあればチャレンジする。特に若いうちは。
10年後にやっておいてよかったと思い返すことは大成功した経験より失敗した経験の方が多い。チームでの仕事は後から思い返しすと失敗した経験が楽しい思い出になることが多い。逆にチャレンジせずにうまくこなしていた日々を思い出すことはない。
これは山登りに似ている。平坦な道を歩いても心が晴れ渡るような景色は見られない。つらい想いをして登った山の方が素晴らしい景色が見える。
失敗とはうまくいかなかった時点であきらめること、またはチャレンジしないこと。あきらめずに次の行動を決めて、決めたことを本気で実行し続けることが大事。それが将来大きく成功するための唯一の方法。

〇明日からできる具体的な行動

  • チャンスがあればまずチャレンジする
  • チャンスにむけて事前に準備(人との関係作り、勉強等)する
  • 失敗しても失敗はいつか終わることを知る

変化は当たり前と考える

すべては作られた時から陳腐化が始まる。この記事も仕事のやり方も。
他人は変えられないが、自分は意志さえあればいつでも変えられる。
変化に合わせて常に自分の方向性の方を修正する

〇明日からできる具体的な行動

  • 自分を振り返る時間を作る
  • 自分を疑う時間を作る
  • いつでも挑戦者である気持ちで臨む

まとめ

10年を振り返っていろんな経験/書籍から得たことをまとめてみた。
いずれも個人的な経験をもとにしているため万人に通じるものではないが誰かの役に立てばと思う。

最後に書いたように、変化は当たり前。これからも記事のアップデート、自分の行動のアップデートを忘れずにいたい。

いくつか書籍の文章をそのまま載せているところもあるため、参考文献を以下に記載。

参考書籍


SEの基本 この1冊ですべてわかる
【Kindle版】SEの基本 この1冊ですべてわかる


ドラッカーさんに教わったIT技術者が変わる50の習慣
【Kindle版】ドラッカーさんに教わったIT技術者が変わる50の習慣


大富豪からの手紙
【Kindle版】大富豪からの手紙

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